仕事納めの皆様お疲れさまでした/オーダースーツ 福岡/VITA DESIGN 博多 久留米

コラム

こんにちは、レディースフィッター仲村です
今年も残すところあと5日となりました・・・はやい。笑
年々早くなります。あっという間に1年が終わっていきます。
26日の昨日でお仕事納めの方が多いのではないでしょうか。
1年間着用したスーツ。
お疲れさまでしたの意味も込めてしっかり休暇中におやすみさせてあげましょう。

ただでさえ、冬になると「なんかスーツがくたびれて見える」
「ニットやコートと擦れて毛玉が増えた」
「静電気がパチパチして不快」…こんな悩みが一気に増えます。
でも実はこれ、スーツの質が悪いとか年数の問題だけじゃなくて、
冬特有の環境(乾燥・摩擦・帯電)に“対処できていない”だけのことが多いんです。

スーツって、着ている時間より着終わった後のケアで寿命が変わります。
今日は、忙しい人でも続けやすい「冬の劣化を防ぐルーティン」を、朝・帰宅後・週末の3つに分けてまとめました。


1. 冬にスーツが傷む理由(3つだけ押さえればOK)

① 乾燥で繊維がパサつく → 摩擦に弱くなる

空気が乾くと、生地がしなやかさを失いやすくなり、擦れた時に毛羽立ちが起きやすい状態に。

② 摩擦が増える(コート・マフラー・バッグ・ニット)

冬は重ね着が増えます。
特にコートの裏地・マフラーの端・ショルダーバッグの当たりが、毛玉の発生源になりがち。

③ 静電気でホコリを呼ぶ → 汚れが乗って“疲れて見える”

帯電するとホコリが吸い寄せられて、黒やネイビーほど「白っぽく」見えます。
これが、冬にスーツが急に古く見える正体のひとつ。


2. 朝の30秒ルーティン(出る前にやるだけで差がつく)

 ① スーツ表面を“軽く整える”

玄関前でOK。
洋服ブラシ or 手のひらで軽く撫でるだけでもホコリが落ち、毛羽立ちの方向も整います。
朝の一手間で、写真映りも仕事の印象も変わります。

 ② 静電気対策:スプレーは「内側」に

静電気スプレーは、表面にかけすぎるとムラやテカりの原因になることも。
おすすめはパンツの内側(太もも〜膝)や、コートの裏地側
こっちに帯電しやすいので、効果が出やすいです。

③ インナー選びで“摩擦を減らす”

冬の毛玉は、実はスーツ単体より中に着るもので決まることも多い。
・ざっくりしたニットは摩擦が強い
・表面が起毛した素材も毛羽が絡みやすい
スーツの日は、滑りの良いハイゲージニットや、シャツ+薄手のインナーが相性◎。


3. 帰宅後5分ルーティン(これが一番効く)

 ① ポケットは必ず空にする

財布や鍵を入れたまま掛けると、型崩れの原因に。
特に冬は生地が乾いて硬くなりやすいので、クセがつきやすい。

② ハンガーは“肩が厚い”もの一択

細いハンガーは肩が潰れて、シルエットが崩れます。
ジャケットは厚みのある立体ハンガー、パンツは吊り下げ or 二つ折りでもOK(ただし翌日までには整える)。

 ③ ブラッシングは「上から下に」「脇〜腰」を重点的に

毛玉ができやすいのは、
・脇の下
・腰回り(バッグの当たり)
・袖口
このあたり。全体をなでるより、擦れる場所を重点的にが効率的。

④ 連続で着ない(最低でも2日休ませる)

冬は汗をかきにくいようで、実は暖房・満員電車・歩きで湿気が溜まっています。
連続で着ると、湿気が抜けず、生地が疲れて毛羽立ちやすい。
可能なら「最低3着で回す」だけで寿命が伸びます。


4. 毛玉を見つけたらやること(やり方で差が出る)

毛玉は「できたら終わり」じゃなくて、初期対応で増え方が変わるもの。

 ① できたその日に処理が正解

放置すると周りの毛羽が絡んで、範囲が広がります。

② 毛玉取りは“軽く”・“同じ方向に”

強く当てたり、同じ場所を何往復もすると、表面の繊維まで削ってツヤが死にます。
優しく、短時間で終えるのがコツ。

 ③ 原因を1つ潰す(バッグ or マフラー)

毛玉ができる場所がいつも同じなら、原因はだいたい同じ。
・同じバッグを毎日同じ肩で持つ
・マフラーの端がいつも胸に当たる
・コートの裏地がざらつく
ここを変えると、劇的に減ります。


5. 乾燥対策=「スーツのツヤを守る」こと

乾燥は静電気だけでなく、ツヤの消失にも直結します。
冬に“疲れて見える人”は、ほぼここ。

① 加湿は最強のケア

部屋の湿度が上がるだけで、
静電気が減る → ホコリが減る → 見た目が整う
のループが回ります。

 ② 霧吹きはNG(シミの原因)

「水で湿らせればいい」と思いがちですが、繊維が部分的に膨らんでムラになります。
スーツは基本、ブラッシング+陰干し+休ませるが正解。


6. 週末10分メンテ(ここまでやれば完璧)

① スチームでふわっと整える

アイロンを押し付けるより、スチームで立体感を戻すのがおすすめ。
特にラペル(襟)・袖・パンツの膝裏は効果が出ます。

② クリーニングは“出しすぎない”

冬は汗が少ないからといって、何ヶ月も放置もNG。
ただ、頻繁に出すと生地の負担にもなるので、
「汚れたら部分ケア」+「シーズン終わりに1回」でOK。
(着用頻度が高い人は途中で1回挟んでもOK)


7. それでも気になる人へ:寿命が伸びる“冬の持ち物”3つ

  1. 洋服ブラシ(最優先。毛玉予防にもなる)

  2. 静電気スプレー(表より内側を狙う)

  3. 厚みのあるジャケットハンガー(肩が命)

これだけで「スーツが1シーズンでくたびれる」から卒業できます。


最後に:冬は“知らないうちに差がつく季節”

冬のスーツは、派手な変化じゃなくて、
静電気・乾燥・毛玉みたいな小さなストレスが積み重なって、印象を下げやすい季節です。

逆に言えば、今日紹介したルーティンを少し入れるだけで、
「なんか整ってる」「清潔感ある」「仕事できそう」
この印象は簡単に作れます。

もし、今のスーツが
・毛玉が増えてきた
・テカりや白っぽさが気になる
・サイズ感が少しズレて見える
そんな状態なら、一度プロの目で整えるだけでも世界が変わります。

VITA DESIGNでは、お手持ちスーツの状態チェックや、着方・保管・ケアの相談も含めてご案内しています。
冬のうちに一度整えて、春まで気持ちよく着られる状態にしておきましょう。

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