こんにちはレディースフィッターの仲村です
本日はブリティッシュスーツ の歴史と特徴についてご紹介致します
ブリティッシュスーツの歴史
1. サヴィル・ロウの起源 (18世紀末)
ブリティッシュスーツの歴史は、18世紀末にロンドンのサヴィル・ロウ(Savile Row)で始まりました。サヴィル・ロウは、英国で最も有名なテーラー通りであり、世界中の貴族やエリートに愛される高級テーラーメイドスーツのメッカとなりました。この時代、英国のスーツスタイルは、フランスの宮廷服に影響を受けながらも、より機能的かつ洗練されたデザインへと進化しました。
2. 19世紀ヴィクトリア朝時代
19世紀には、イギリスが産業革命の中心として世界的に経済力を誇る中、スーツは上流階級のステータスシンボルとなりました。ビクトリア朝時代には、フロックコートやテイルコートが主流でしたが、19世紀後半には今日のブリティッシュスーツの原型である「サック・スーツ」へと変化していきました。
3. 20世紀初頭のスーツの進化
20世紀初頭になると、スーツはより実用的でモダンなデザインへと移行していきます。1900年代には、サック・スーツに代わり、より体にフィットした「ノーフォークジャケット」や「ラウンジスーツ」が登場しました。この頃、ブリティッシュスーツは、イギリス紳士の象徴的なアイテムとして広く定着しました。
4. 第二次世界大戦後
戦後、1950年代から1960年代にかけて、英国のスーツスタイルは新たな革新を迎えました。特に「モッズ」と呼ばれる若者文化が流行し、ブリティッシュスーツはファッションとしても新たな位置を確立します。また、この時期にサヴィル・ロウのテーラー技術が国際的に評価され、英国のスーツが世界中に影響を与えるようになります。
5. 現代のブリティッシュスーツ
現代においても、ブリティッシュスーツはビジネスやフォーマルな場での定番スタイルとして根強い人気があります。サヴィル・ロウのテーラー技術は高級スーツの代名詞であり続けており、クラシックなデザインにモダンな要素を加えたスタイルも増えています。
ブリティッシュスーツの世界的影響
ブリティッシュスーツは、クラシックで洗練された印象を与えることから、世界中のファッションに大きな影響を与えています。特にヨーロッパやアメリカのビジネススーツスタイルにも影響を与え、パリやニューヨークのファッション業界にも取り入れられました。
サヴィル・ロウのスーツは、職人の手によるカスタムメイドが基本であり、その高い技術と美しい仕立ては、ファッション業界においても高く評価されています。
イギリススーツの特徴
1. シルエット
- イギリススーツは体にフィットする「ブリティッシュドレープ」と呼ばれるシルエットが特徴です。肩から胸にかけてのラインがしっかりしていて、ウエストは程よく絞られています。このことで、力強さとエレガンスを兼ね備えた印象を与えます。
2. 肩と構造
- イギリススーツの肩はパッドがしっかりと入っており、力強く立体的です。これは肩を広く見せ、全体にバランスのとれたフォーマルな印象を与えるためです。
- また、胸の部分に「キャンバス」と呼ばれる内部の構造があり、これによりスーツは立体的な形状を保ちます。
3. ジャケットのデザイン
- ジャケットの前は一般的に2つボタンまたは3つボタンの仕様です。3つボタンジャケットでは、上2つのボタンを留めることが伝統的です。
- ベント(切れ目):背中の部分には通常「サイドベンツ」または「センターベント」が採用されています。サイドベンツは動きやすさと洗練された印象を与えます。
- ラペル(襟)はやや広めで、ピークドラペルが使われることが多く、これもまたフォーマルさと力強さを強調します。
4. パンツのデザイン
- イギリススーツのパンツは、ややゆったりしたストレートカットが一般的です。過度にタイトでもルーズでもなく、全体のバランスを重視したデザインが特徴です。
- ウエスト部分は高めで、クラシカルなフィット感を持つことが多いです。また、裾には折り返し(カフ)を付けることが一般的です。
5. 生地
- イギリススーツには、耐久性と保温性を兼ね備えたウールやツイードなど、しっかりした生地が使われます。特にスコットランド産のツイード生地は、寒冷な気候に対応するために発展しました。
- スーツの柄としては、グレンチェックやピンストライプなどのクラシックなパターンが定番です。これらの柄は、ブリティッシュスーツ特有のクラシカルで洗練されたスタイルを強調します。
6. ディテール
- チェンジポケット(通常のポケットの上にもう一つ小さいポケット)が付いているのも、伝統的なイギリススーツの特徴です。
- フラップポケット(ポケットの上にカバーがついているもの)が標準であり、ドレッシーな印象を与えます。
7. 色合いと柄
- イギリススーツのカラーは、クラシックなものが好まれます。特にネイビーやチャコールグレー、ダークブラウンが定番です。また、伝統的なハウンドトゥース(千鳥格子)やプリンス・オブ・ウェールズチェックといった柄もよく使われます。
イギリススーツのスタイル
ブリティッシュスーツは、「ロイヤル」な印象や歴史的な背景を持つため、伝統的な場面やビジネスシーンで好まれます。サヴィル・ロウのテーラーによる仕立ては特に有名で、世界中のエグゼクティブや紳士に愛されています。
このように、イギリススーツは、シンプルでありながら力強く、クラシカルでありながら実用的という特徴を持ち、時代を超えて愛されるスタイルを提供します。
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